ゲームアプリにオファーウォールは有効?収益化とユーザー体験の両立を運営者目線で考えてみた

ゲームアプリの運営では、収益とユーザー体験のバランスが常に求められます。
事業として成長を続けるためには収益の拡大が欠かせません。そのため、多くのタイトルではゲーム内通貨やアイテム販売、ガチャなどを通じて課金を促進しています。

一方で、ユーザーに長く遊んでもらうためには、ゲームそのものの楽しさや達成感も重要です。

  • 課金を促進したい
  • ユーザーには楽しんでもらいたい
  • 世界観やゲーム体験は損ないたくない

といった課題は、多くの運営者が直面するのではないでしょうか。

今回は、オファーウォールを活用した場合にどのような変化が期待できるのか、ゲームアプリ運営者目線でシミュレーションしてみます。

ーこの記事でわかることー

  • ゲームアプリ運営において、課金促進の前にユーザー体験を重視するべき理由
  • ユーザーにサービスの魅力を体験してもらうための代表的な施策
  • ゲームアプリと親和性の高いリワード広告の種類と特徴
  • オファーウォール導入時に意識したいポイント
  • 実際の導入事例から見るオファーウォール活用の効果

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今回のシミュレーション条件

今回は、以下のようなゲームタイトルを想定します。

  • 基本プレイ無料
  • 収益の中心は課金
  • 無課金でもプレイ可能だが、体験できる範囲は限定的

このようなタイトルでは、課金の有無によって体験できるコンテンツ量やゲーム進行速度に大きな差が生まれるケースがあります。

ゲームアプリ運営において重要なこと

ゲーム運営において重要なのは、単に課金ユーザーを増やすことだけではありません。
実際には、課金に至る前に離脱してしまうユーザーも少なくありません。

例えば、以下のようなケースです。

  • ガチャで欲しいキャラが出ない
  • 素材不足や通貨不足で育成が滞る
  • リソース不足で参加したイベントを完走できない

つまり、課金を促進する前に、「ユーザーにサービスの魅力を体験してもらう」
というステップが必要になります。

ユーザーにサービスの魅力を体験してもらうための施策
ユーザーを課金に導くまでにサービスの魅力を体験してもらうためには、下記のような選択肢が存在します。

通貨の配布を強化する

ゲーム内通貨を配布することで体験機会を増やす方法です。

一方で、配布量によってはゲームバランスや収益への影響も考慮する必要があります。

  • ログインボーナスの強化
  • イベント参加報酬の増額
  • SNS・周年キャンペーン・・・など

初回特典を強化する

序盤の体験を充実させる施策です。

ただし、初回体験後の継続的な導線設計も重要になります。

  • 初回10連ガチャ無料
  • 初回チャージ特典の拡充
  • 初回イベント参加報酬の強化・・・など

リワード広告を設置する

広告視聴を通じてユーザーに報酬を提供する方法です。

比較的導入しやすく、多くのゲームタイトルで活用されています。

タイトルのジャンルや収益構造、ユーザー層によって最適な施策は異なります。

重要なのは、それぞれの施策の特徴を理解したうえで、自社タイトルの課題に合った方法を選択することです。

各施策のメリット・デメリット

メリットデメリット
通貨の配布を強化・ユーザー満足度向上につながる
・ゲーム体験を充実させやすい
・運営側の原資負担が増える
・配布量によってはゲームバランスへの影響も
初回特典の強化・序盤の離脱防止につながる
・サービスの魅力を体験してもらいやすい
・主に新規ユーザー向けの施策になる
・継続的な効果は限定的
リワード広告の設置・ユーザーに通貨獲得手段を提供できる
・広告収益も期待できる
・導線設計が重要
・サービスとの相性を考慮する必要がある

これらの施策は有効である一方で、運営上の課題も存在します。

例えば通貨配布や初回特典といったユーザー還元を増やす施策は、ユーザー体験向上につながる反面、その原資は基本的に運営側が負担することになります。
特典の配布量を増やしすぎればゲームバランスへの影響も考慮しなければなりません。

また、初回特典は新規ユーザー獲得には有効ですが、既存ユーザーへの継続的な施策としては活用しづらい側面もあります。

リワード広告は、追加のゲーム内通貨獲得手段を提供できる一方で、導線設計次第ではユーザー体験を阻害しかねません。

ゲームアプリと親和性の高いリワード広告とは?

特典の原資を負担することなくユーザー還元を増やすことが見込めるリワード広告について見てみましょう。
リワード広告にはさまざまなフォーマットがありますが、ゲームアプリ運営で活用されるケースが多いのは、「動画リワード広告」と「オファーウォール」です。

どちらもユーザーが任意でアクションを行い、その対価としてゲーム内通貨やアイテムを獲得できる点が特徴です。
しかし、ゲームの世界観やユーザー体験との親和性、配置するタイミングによって成果は大きく変わります。
ゲームアプリ運営者目線でのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリットデメリット
オファーウォール・まとまった報酬を獲得できる
・無課金ユーザーの体験機会を広げられる
・広告収益とユーザー体験向上の両立が期待できる
・ユーザーの利用ハードルが比較的高い
・導線設計によって利用率が大きく左右される
動画リワード広告・導入ハードルが低い
・ユーザーが気軽に利用しやすい
・継続的に広告収益を創出できる
・獲得できる報酬量が少ない
・ヘビーユーザーの需要を満たしにくい

オファーウォール導入で意識するべきポイント

オファーウォールは、ユーザーに新たな通貨獲得手段を提供できる一方で、導入するだけで十分な効果が得られるとは限りません。

ユーザーがどのようなタイミングで利用するのか、どのような成果を期待するのかを事前に整理しておくことが重要です。

ユーザーが必要とするタイミングで導線を設置する

オファーウォールは導入するだけで成果が出るとは限りません。
例えば、

  • ガチャ画面で通貨不足時に表示する
  • イベントページから遷移できるようにする
  • ショップ内に常設導線を設ける

など、ユーザーが必要とするタイミングで接触できる設計が重要です。

ゲーム内のオファーウォール導線例

広告収益だけでなくユーザー体験も評価する

オファーウォール導入時は、広告収益のみで効果を判断するのではなく、ユーザー体験への影響も含めて評価することが重要です。

例えば、以下のような指標が考えられます。

ユーザー体験の観点

  • 継続率(リテンション)
  • イベント参加率
  • ガチャ利用率
  • エンゲージメント

収益の観点

  • 課金転換率
  • 広告収益
  • ARPU
  • ARPPU
  • LTV

オファーウォールは単なる広告施策ではなく、ユーザー体験を支える選択肢の一つでもあります。そのため、収益面と体験面の両方から効果を評価することが重要です。

実際の導入企業ではどのような効果が見られているのか

実際の導入企業においても、以下のような効果が見られます。(※Skyfall調べ)

  • サービスログインにおけるDay30リテンション率が、全体ユーザーで見ても、課金ユーザーで見てもオファーウォール利用者のほうが高い傾向
  • オファーウォール利用ユーザーの課金転換率が、未利用ユーザーと比較して平均10%程度上回り、IAPのベースアップに寄与。

もちろん、リテンション率は課金転換率は、タイトルのジャンルや施策状況によって変動するため一概には言えませんが、オファーウォールがユーザーの継続利用に寄与した事例の一つといえるでしょう。
オファーウォールは広告収益施策としてだけでなく、ユーザー体験を支える施策として活用されるケースもあります。

まとめ

オファーウォールは単なる広告マネタイズ施策ではありません。
課金以外の選択肢を提供することで、ユーザーの体験機会を広げ、ゲームとの接点を増やす役割も期待できます。


収益向上だけでなく、継続率やエンゲージメント向上といった観点も踏まえながら、自社タイトルに適した活用方法を検討してみてはいかがでしょうか。

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