リワード広告とは?その特徴と注意点をわかりやすく解説!

リワード広告は、スタートアップ企業やローリスクで新規顧客を獲得したい広告主に多く活用されている広告手法です。

一方でユーザー側では、ポイントを通貨に近い「資産」として捉える意識が徐々に高まっています。最近では、日常の買い物のついでにポイントを貯めるだけでなく、Vポイントや楽天ポイントなどの「ポイント圏」を意識し、いかに効率よく・お得にポイントを貯められるかを重視する、いわゆる「ポイ活」を行うユーザーも増加しています。

本記事では、こうした背景を踏まえながら、リワード広告の特徴やメリット、活用時の注意点について詳しく解説します。

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リワード広告とは?

リワード広告とは、ユーザーが広告を視聴・クリック・インストールなど特定のアクションを行うことで、報酬(リワード)を受け取れる広告手法のことです。
報酬は主に以下のような形で提供されることが多いです。

●ゲーム内通貨
●ポイント(例:ECサイトで使える)
●スタンプやアイテム
●プレミアム機能の解放

リワード(報酬)を提示することで、ユーザーは自主的に広告に関わりやすくなり、多くのコンバージョンが期待できます。

リワード広告を活用する背景

ポイントサービス市場の概況

冒頭でも触れたようにVポイントや楽天ポイントなどのポイント圏を意識して貯めていく行動やポイントの活用方法や貯める手段が多様化している背景から普段の生活にポイントが当たり前の存在になりつつあります。

その結果、国内のポイントサービス市場規模は2022年度の時点で2兆円を突破し、2026年度には3兆円を突破する見込みとなっており、年々市場が拡大を続けてきております。

リワード広告の主な種類

オファーウォール広告

オファーウォール広告とは、アプリ内に専用のページを設け、そこにさまざまなオファー(広告)を一覧形式で掲載する広告手法です。

各オファーには、他アプリのインストールや会員登録、サブスクリプションの有料登録といった「成果地点」が設定されており、ユーザーがそれを達成することで、報酬(ポイントなど)を得られる仕組みとなっています。

オファーの掲載は、媒体側で独自のロジックにより最適化されることがあり、広告主側から見ると、掲載後は比較的運用の手間が少なく済む“手離れの良い”広告形式とも言えます。

動画リワード広告

動画リワード広告とは、ユーザーが動画広告を視聴することで報酬(ポイントやゲーム内アイテムなど)を得られる広告手法です。動画は通常15〜30秒程度の長さで、スキップができない形式で配信されることもあります。

特にゲームアプリで多く活用されており、スタミナの回復やアイテムの獲得手段として導入されているケースが一般的です。

動画広告は、静止画と比べて伝えられる情報量が多く、視聴者の印象にも残りやすいため、新規ユーザー獲得だけでなく、商品やサービスのブランディング施策としても高い効果を発揮します。

インタースティシャルリワード広告

インタースティシャルリワード広告とは、アプリの画面遷移時に全画面で表示される広告のことです。広告は、動画や静止画のどちらのパターンもあり、ユーザーが広告をクリックするか、一定時間経過すると、報酬が得られます。

広告が一定時間に全画面で表示されるため、訴求内容を十分に伝えられることが特徴です。

ネイティブリワード広告

ネイティブリワード広告とは、コンテンツやデザインに自然に溶け込む形で表示される広告のことです。表示形式には動画や静止画の両方があり、ユーザーが広告をクリックする、または一定時間視聴することで報酬を得ることができます。

広告がアプリやメディアのデザインに馴染むことで、ユーザーの閲覧体験を妨げることなく、自然な流れで広告を見てもらえるのが大きな特徴です。

ただし、広告であることを明確に伝える必要があり、景品表示法や消費者庁のガイドラインでも明示義務が定められています。そのため、記事の冒頭やタイトル付近に「PR」や「広告」などの表記を必ず行いましょう。

リワード広告のメリット

ユーザーにとってのメリット

ユーザーは、リワード広告を利用することで、アプリ内通貨やアイテムなどを無料で手に入れることができます。これにより、実際に課金をしなくても“疑似的な課金体験”を得ることができ、Webサービスやアプリの楽しさ・便利さをより深く理解するきっかけとなります。

広告主にとってのメリット

費用形態は成果報酬型であることが多く、コンバージョンなどの成果に応じて費用が発生するため、広告主にとってリスクが低い点が大きなメリットです。

また、ユーザーには報酬というインセンティブが用意されているため、アプリのインストールなどのアクションを促しやすく、新規ユーザー獲得のハードルが低いことも特徴です。

Webサービス・アプリ事業者にとってのメリット

リワード広告を掲載することで、広告出稿費用を収益として受け取ることができ、ユーザー課金以外の収益源として媒体の収益化が可能になります。

さらに、リワード広告そのものが一種のWebコンテンツとして機能し、ユーザーが報酬を得たいという動機からサービスを継続利用する傾向が高まり、離脱防止にもつながります。

また、アプリ内通貨やポイントの管理のために会員登録の仕組みを取り入れることで、ユーザーの行動履歴や属性情報などの貴重なマーケティングデータを収集・活用することも可能になります。

リワード広告の注意点・デメリット

不正対策が必要

リワード広告は、ユーザーに報酬を与える仕組みであることから、それを目的とした不正なインストールや操作が発生しやすい傾向があります。

たとえば、実際にはアプリを利用していないにもかかわらずインストールだけを行う「インストール報酬狙い」や、複数のアカウントを使って報酬を不正に重複取得する行為などが挙げられます。

このような不正が蔓延すると、広告主にとってはマーケティング予算が無駄になるリスクが高まります。そのため、不正対策ツールの導入やユーザー行動ログのモニタリングなど、システム面での対策を講じることが非常に重要です。

コンバージョンの質に注意

リワード広告を利用するユーザーの中には、報酬を得ることだけが目的で行動する層が一定数存在します。

この場合、広告主が本来期待している成果、たとえば「商品の購入」や「継続的な利用」「会員登録からの課金」といった本質的なコンバージョンに繋がらないことがあります。

一方で、ユーザーに対する報酬をインストールや会員登録といったハードルの低いアクションから、サービスの魅力が十分に伝わるタイミングの成果地点へと段階的に設定することで、これらのリスクを回避できると考えられます。

成果指標(KPI)の設計や報酬条件の見直しなど、効果検証が行いやすい環境を整えることが重要です。

アプリの世界観に合った設計が重要

リワード広告の設計がアプリの世界観やUI/UXに合っていないと、ユーザーの体験を大きく損ねる可能性があります。たとえば、ゲームアプリで過度にリワード広告を表示すると、ゲームプレイのテンポが崩れることや、世界観の没入感が損なわれるといった影響が出ることがあります。

さらに、広告の頻度が多すぎたり、表示のタイミングが不自然だったりすると、ユーザーが離脱する原因にもなり得ます。これを防ぐためには、リワード広告の表示タイミングや頻度の最適化、ユーザーの操作を妨げないデザインなど、体験設計における細かな配慮が求められます。

まとめ

リワード広告は、ユーザーの能動的な広告接触を促しながら、広告主の目標達成やwebサービス・アプリの収益化を両立できる手法です。うまく設計・運用することで、三者がWin-Winの関係を築ける魅力的な広告モデルといえるでしょう。

導入を検討している企業やアプリ運営者は、自社のユーザー属性や目的に応じたリワード設計を行い、バランスの取れた運用を心がけましょう。

SKYFLAGについて

『SKYFLAG』は、ユーザー体験に寄り添ったリワードマーケティングプラットフォームです。
リワードを活用した独自のモデルを確立し、マネタイズ・プロモーション・リサーチという分野で、総合的なマーケティング支援を行っています。

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